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老人ホームに入ったあと、住んでいたお家はどうしたらいい?

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佐藤 智春

◆ こんなご相談がありました

「親が老人ホームに入ることになったけれど、誰も住まなくなる家をどうしよう…」というご相談が、このところ増えています。実はこのお家の扱い方ひとつで、将来の相続税が大きく変わることがあります。今回は、相続税の専門家の目線から、できるだけやさしくお話しします。


Q1.老人ホームに入って、自宅が空き家になりました。相続税に影響しますか?

→はい、関係することがあります。
相続税には「小規模宅地等の特例」という、土地の評価額を最大8割も安くできる制度があります。「老人ホームに入って、お家に住んでいない」という場合でも、一定の条件を満たせば、この特例を使える可能性があります。ただし、入所後にお家をどう使うかによっては、使えなくなることもあります。


Q2.このまま空き家にしておいても、特例は使えますか?

→条件を満たせば、使える可能性があります。
小規模宅地等の特例は、亡くなった方が住んでいた自宅の土地について、一定の要件を満たした場合に相続税評価額を大幅に減額できる制度です。
介護のために老人ホームへ入所した場合は、一定の要件を満たせば、入所前まで住んでいた自宅の土地についても、特例の対象になります。そのため、自宅が空き家になっていたとしても、直ちに特例が適用できなくなるわけではありません。要件に当てはまるかどうかを確認することが重要です。


Q3.空き家のままではもったいないので、人に貸してもいいですか?

→家を貸すのは、慎重に考えてから進める必要があります。
「使っていないなら貸して、家賃をもらおう」と思うお気持ちもわかりますが、下記のようなケースだと、特例が使えなくなることがあります。
• 他人に貸していた(アパートや貸家にした)
• お店や事務所として使っていた
• 被相続人や被相続人と生計を一にしていた親族以外の人が居住していた。
「もったいないから」と活用した結果、相続税が思った以上に増えてしまったという例もあります。貸す前に、必ず一度専門家に相談しましょう。


Q4.では、お家は「空き家のまま」にしておくのが正解ですか?

→いいえ、必ずしもそうではありません。
土地の値段が高い地域では、特例が使えるかどうかで、相続税額に大きな差が生じる場合があります。ですから、税金だけを考えれば、空き家のままの方が有利な場合もあります。けれども、空き家を持ち続けるのは、実はけっこう大変です。
• 傷みやすく、建物がどんどん古くなる
• 草むしりや掃除、見回りが必要になる
• 防犯や火災が心配になる
• ご近所に迷惑をかけないよう気をつかう
• 固定資産税などの維持費がかかり続ける
これらの負担は、お子さんやお孫さんの肩にかかってきます。


「税金が安くなる方法」が、そのままご家族にとっての「いちばん良い方法」とは限りません。
お家を残すのか、売るのか、貸すのか。その答えは、相続税のことだけでなく、次のことも合わせて決めるのが大切です。
• 今後、誰がお家の面倒をみるのか
• ご家族の暮らしや気持ち
• 老人ホームの費用をどう支払っていくか
私たちは相続税の専門家として、まずご家族についてお話をよく伺い、それぞれのご家族に合った一番良い方法をいっしょに考えます。早めにご相談いただくほど、選べる道が広がりますので、お家のことを決める前に、まずは一度お電話ください。ご家族みんなが「これでよかった」と思える形を見つけられるよう、私たちが最後までお手伝いします。小さな心配ごとでも、どうぞお気軽にお声がけください。

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[監修]

佐藤 智春代表 税理士・行政書士

経歴:仙台大原簿記専門学校卒業後、宮城県で最年少税理士登録。20年以上の実務経験を持ち相続専門税理士として数多くの案件を手がける。(2025年相続税申告実績/184件) 相続専門税理士佐藤智春は税理士の日(2月23日)に産まれ、二次相続はもちろん、三次相続までサポートできます。多くの案件をこなしているからこそ三次相続まで見据えた遺産の分け方を提案しています。

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