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親の土地を、確実に引き継ぐために

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佐藤 智春

今回は、「父の土地を、将来しっかりと自分のものにしたい」というご相談をもとに、よくある疑問にお答えします。


Q1. 父の土地を、確実に自分のものにするには、どうしたらいいですか?

方法は大きく分けて2つあります。一つは「遺言書」を書いてもらい、相続のときに指定された通りに引き継ぐ方法。もう一つは、お父様が元気なうちに「生前贈与」として、今のうちに名義を変えてもらう方法です。「確実さ」だけで見ると、生前贈与の方が安心です。ただし、生前贈与した場合には、後述のとおり金銭面での負担がかかるので、そこは注意が必要です。


Q2. 遺言書だと、なぜ「絶対安心」とは言えないのですか?

遺言書は、お父様がいつでも書き直せるものです。また、遺言書があっても、実際に名義が変わるのは相続が起きたときです。それまでは、まだお父様の名義のままです。
「本当に自分がもらえるのだろうか」という不安の声をよくいただくのは、こうした理由からです。さらに、お父様に他の財産があると、他の相続人(兄弟姉妹など)から「最低限もらえる取り分をください」と、遺留分の請求をされることもあります。


Q3. 生前贈与にすると、どんなお金の負担がありますか?

生前贈与の一番のメリットは、お父様が元気なうちに、確実に名義を変えられることです。ただし、次のような負担が発生します。
① 贈与税がかかる可能性がある
② 土地をもらうと「不動産取得税」がかかる(相続でもらう場合はかかりません)
③ 名義変更のための「登録免許税」が、相続でもらうときより高くなる
④ 贈与を受けた翌年から、土地の「固定資産税」を払うのはお父様ではなく、もらった側になる
⑤ 生前贈与でもらった土地は、相続税を安くできる「小規模宅地等の特例」が使えなくなる
このように、贈与は「確実」だけれど「出費がかさむ」というのが正直なところです。


Q4. 贈与税の負担を減らす方法はありますか?

はい、「相続時精算課税制度」という制度を使うと、負担を抑えられる場合があります。簡単に言うと、こんな制度です。
• 累計2,500万円までは贈与税がかからない
毎年110万円までは引いてもらえて、その残りが2,500万円になるまでは贈与税がかかりません。2,500万円を超えた分には、一律20%の税金がかかります。
※基礎控除は、2024年分の贈与から適用開始
• 使えるのは親子・祖父母と孫の間だけ
お父様・お母様、またはおじいちゃん・おばあちゃんから、お子さんやお孫さんへの贈与に使える制度です。それぞれ年齢の条件があります
• 一度選ぶと、その方からの贈与はずっとこの制度が続く
「今回だけ」ということはできません。一度選んだら、その贈与してくれた方からの贈与には、その後もずっとこの制度が使われます。
• 最終的には相続のときに精算される
贈与してくれた方が亡くなったとき、それまでに贈与された分を相続財産に足し戻して、あらためて相続税を計算します。すでに払った贈与税があれば、そこから差し引かれ、払いすぎていれば戻ってくることもあります。


最後に

ここまでご紹介したように、「遺言書」にも「生前贈与」にも、それぞれ良い点と、あらかじめ知っておきたい注意点があります。

さらに、ご家族の財産の状況や、他のご兄弟との関係、将来の相続税の見通しなどによっても、「どちらが向いているか」は大きく変わってきます。ですから、「これが一番おトク」「みんなにとって正解」という単純な答えはなく、お一人お一人のご事情に合わせて考えることがとても大切です。

また、遺言書を書いていただくにしても、生前贈与を進めるにしても、必ず財産を渡す人ご本人のご理解とご協力が欠かせません。

「うちの場合は、どちらが向いているのだろう」「まずは何から始めたらいいのだろう」そんな風に感じられましたら、どうぞお気軽に一度みらいえ相続へご相談ください。ご状況をゆっくりお伺いしながら、ご家族にとって一番安心できる方法を、一緒に考えさせていただきます。

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[監修]

佐藤 智春代表 税理士・行政書士

経歴:仙台大原簿記専門学校卒業後、宮城県で最年少税理士登録。20年以上の実務経験を持ち相続専門税理士として数多くの案件を手がける。(2025年相続税申告実績/184件) 相続専門税理士佐藤智春は税理士の日(2月23日)に産まれ、二次相続はもちろん、三次相続までサポートできます。多くの案件をこなしているからこそ三次相続まで見据えた遺産の分け方を提案しています。

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