お知らせ
みらいえ相続グループからのお知らせです
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最近は、相続税のAI申告ソフトが出回っている。専門知識がなくても、画面の案内に従って入力していけば相続税申告書を作成でき、印刷してそのまま税務署に提出可能という便利なものだ。
一方、税務署もAIを利用して調査を行うようになった。税務署が持つデータと銀行や証券会社などから収集する情報を合わせて申告書と照合、不審があると調査に入る段取りだ。以前は見逃されていた計算違いなどもAIの処理でほとんど捕捉できるようになる。
AI申告が簡単にできるとしても、相続人が知識がないまま入力した場合、相続財産に含めるべきものを入れていなかったり、また逆もあって、出た結果が正しいとは限らないという問題がある。
相続税額の計算には相続財産額を正確に把握することが前提だ。しかし、AI申告の際に相続人の思い込みで必要な財産を入力しないまま進んでしまいがちな例として、次の項目がある。
●古い通帳の印鑑
印鑑の所有者がその口座の所有者となる。ところが、たとえば父の印鑑を使って母や子の名義の口座を作り入出金していた場合、母と子の口座の金銭は父の財産と見なされてしまうのだ。
●定期預金の変更手続き
祖父が孫への贈与で孫名義の定期預金をしていたが、孫が引っ越した時の住所変更届を祖父が書いていた場合は、孫と筆跡が違うため定期預金を管理しているのは祖父であり、祖父の財産と見なされる。
●現金引き出し履歴
親が仙台、子が東京で生活しているが、子名義の通帳を見ると仙台の支店での入出金記録のみという場合、これは親が管理している口座となり、親の財産と見なされてしまう。
前述以外にも間違いかねない例は多い。税務署もAIで情報収集後はアナログの通帳や書類など物的証拠をもとに対面で税務調査を行い、財産額、税額を判定する。
佐藤税理士は、安易にAI申告に頼ることを戒める。「AI申告書に表れていない点を私たちは確認します。それは、被相続人と相続人、家族の暮らしの面ですね。相続人の生活の仕方と金銭の動きについて、会話からいろいろと想像をして、矛盾がないように実際は誰の財産かを判断し、できるだけ節税を図って正しい相続税額に導きます」
AIを利用しつつも、やはり相続申告は知識と経験のある税理士の力を信頼するのがよさそうだ。
「2026年6月号りらく掲載」