相談者:亡くなった父から相続する財産が実家の不動産5,000万円と、預貯金が100万円です。相続人は私含め兄弟4人ですが、どの様にすれば均等に分けられますか?
佐藤:はい。不動産などの現物分割が難しい相続財産は、特定の相続人が不動産を現物で取得する代わりに、他の相続人へ代償金を支払う「代償分割」という選択肢があります。代償金は例えば5,000万円の4分の1の1,250万円と金額を特定し遺産分割協議書に記載する必要があります。
相談者:実家を現物で相続した人は、売却しないといけないのでしょうか?
佐藤:相続した不動産の売却するしないは、相続した方(名義人になった方)の自由です。売却しない場合は、代償金を支払う時にポケットマネーから支払います。
相談者:代償金を現金で支払う余裕はないので、実家は売却しようと思います。他に均等に分けられる方法はありませんか?
佐藤:はい。不動産名義を相続人へ変更した後に売却し、現金化した売却益を相続人間で分割する「換価分割」という方法があります。不動産名義を相続人全員の共有名義にして売却する場合と、特定の相続人代表者の単独名義にして売却する場合があります。単独名義の場合、売却代金を他の相続人に渡した際に贈与したとみなされないよう、遺産分割協議書に売却の分配方法を記載することが重要です。
相談者:その他に注意することはありますか?
佐藤:相続した不動産を売却した後、売却益がある場合は所得税及び住民税が課税されますので、各相続人がその分割割合に応じて譲渡所得の申告が必要になります。また要件を満たせば特例を適用できます。
相談者:こういった遺産分割の相談や相続した不動産の相談はできますか?
佐藤:はい。仙台相続サポートセンターは仙台相続う〜る不動産と連携しながら、相続手続きから相続税申告、相続不動産の売却、各種確定申告も行っておりますので、ぜひご相談ください。
[監修]佐藤 智春
【代表 税理士・行政書士】
経歴:仙台大原簿記専門学校卒業後、宮城県で最年少税理士登録。16年以上の実務経験を持ち相続専門税理士として数多くの案件を手がける。
(2023年相続税申告実績/179件)
税理士佐藤智春は税理士の日(2月23日)に産まれた40歳です(2024年現在)。若いからこそ、二次相続はもちろん、三次相続までサポートできます。多くの案件をこなしているからこそ三次相続まで見据えた遺産の分け方を提案しています。