【シルバーネット11月号掲載】スマホで管理されている財産の調査

相談者:叔父が亡くなりました。子、配偶者がおりませんので、「甥である私が相続人である」と親戚から言われております。どうしたらよいのでしょうか。

佐藤:相続するか家庭裁判所で放棄をするか、通知を受けた日から3か月以内に決定することになります。まずは、財産と債務の調査をしましょう。

相談者:連絡を受けた親戚から、「株式がたくさんある。スマホのパスワードが分からないので、どこの証券会社で取引があるのか不明。」と、言われています。

佐藤:ネット系の証券会社で取引されていた場合には、スマホのアプリを頼りに取引のある証券会社を特定できます。スマホのパスワードが分からなければ、どうにもなりません。解読は成功率が100%でありません。特にiPhoneは、何度か間違うとデータがすべて消えることもあるようです。

相談者:どうしましょう?

佐藤:覚悟のうえ、業者にパスワードの解読を依頼せざるを得ないと考えます。
株式については、株主名簿管理人への照会や証券保管振替機構への照会など他の手段があります。財産調査は、経験や勘、閃きが必要です。当センターと一緒に行うことでおおむね明らかできます。
ただし、暗号資産のような特殊なものは、発見できなかったり、発見できても現金化できなかったりしています。

相談者:不安が募ってきました。いわゆるデジタル資産の取引所、IDやパスワードのメモがどこかに残してあれば、早期解決できるのですね。家探ししてみます。