相続税申告
相続専門税理士による書面添付制度で
安心の申告を約束します。
一般のお客様から相続サポートしている人まで幅広く役立つ相続に関する知識をわかりやすくご紹介しています。
佐藤 智春
相続登記の義務化から約2年が経過しました。 法律上のペナルティとして注目されがちなのは「10万円以下の過料」 ですが、 税理士の視点から本当に注意したいのは、 登記や遺産分割協議の遅れによって生じる税務上のリスクです。実際に見落とされがちな“税金のリスク”がございますので、その点をご案内いたします。
ポイント①「登記は3年」 でも「税金は10か月」!
まず、相続登記の申請期限は3年以内ですが、相続税の申告・納税期限は原則10か月以内と、大幅に短く設定されています。「登記はまだ先で良い」と
油断していると、申告期限までに遺産分割協議が整わず、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例が使えないまま、いったん法定相続分で申告・納税せざるを得なくなる場合があるんです…!
ポイント②「相続人申告登記」は応急処置に過ぎません!
遺産分割協議がまとまらず、 すぐに相続登記の申請が難しい場合には「相続人申告登記」 という制度を使うことができます。ですが、あくまで登記申請義務を簡易に履行する応急的な制度であり、権利関係を確定させる本来の相続登記の代わりにはならず、税務上でも権利関係が確定したものとして扱われるわけではありません。
ポイント③新制度でも「未登記建物」 や「先代名義のままの不動産」 は漏れることがある!
また、2026年2月に始まった「所有不動産記録証明制度」は、被相続人名義の不動産を全国一括で確認できる便利な制度ですが、所有権登記済みの不動産のみが対象のため、未登記建物や先代名義のままの不動産は検索から漏れる可能性があります。不動産調査を行う際には、 所有不動産記録証明制度だけに依存せず、 固定資産税の課税明細書や名寄帳などもあわせて確認することが重要です。 確認が不十分なまま相続税申告をすると、 申告漏れを指摘されるリスクがあります。
ポイント④空き家の3,000万円特別控除を逃す可能性もある
さらに、被相続人の自宅を売却する際に使える「空き家の3,000万円特別控除」は、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までの売却が要件であり、相続登記や遺産分割協議が長引き、 売却や引渡しがこの期限に間に合わなくなると、この特例を使えなくなる可能性があります。
登記の期限だけでなく、税務面のスケジュールも見据え、早めに動くことが吉です。税務上の特例を最大限に活用し、余計な税負担や申告漏れを防ぐためにも、不動産の詳細確認や遺産分割協議は余裕を持って進めましょう。

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※2 本セミナーご参加者様への駐車券発行・サービス券の提供はございません。
今回は、自筆証書遺言があっても手続きに苦労した事例と、その対策をご紹介します。
【事例】
お父様が亡くなり、自宅から手書きの「自筆証書遺言」が見つかりました。「子ども2人と孫4人に財産を遺す」という内容に一安心したご遺族でしたが、いざ名義変更の手続きへ向かうと、思わぬ壁にぶつかりました。

⚠️ 自筆証書遺言の3つの不備
不備①地番や口座番号の記載漏れで「手続き拒否」
不動産の記載が「登記上の地番」ではなく「住所(住居表示)」だったため、土地が特定できず名義変更ができませんでした。預貯金も口座番号や支店名が抜けており、銀行で手続きを拒否されてしまったのです。
不備②「孫に農地」はNG? 法律の壁で遺言が無効に
遺言書では「誰に(相続させる/遺贈する)」という文言の使い分けが極めて重要です。また、農地は原則として農家ではないお孫さんへ譲ることができません。結果、遺言通りに登記できず、話し合い(遺産分割協議)で決め直すことになりました。
不備③最も望んでいた「お孫さんへの遺贈」がゼロに…
遺言書が使えないため、やむなく法定相続人(子ども2人)だけで遺産分割協議を行いました。お孫さんは法定相続人ではないため話し合いに参加できず、最終的にお孫さんへ財産を遺すことができなくなってしまいました。
【想いを確実に届けるための対策】
遺言書は「書いてあれば安心」というのもそうですが、「名義変更でそのまま使える正確さがあるか」というところも、遺された家族への大切な思いやりです。
◇財産の表記は正確に(不動産は登記事項証明書、口座は通帳の通りに記載)
◇「相続させる」「遺贈する」の文言を正しく使い分ける
◇専門家のアドバイスの下で公正証書遺言を作成する
特にお孫さんなど相続人以外に財産を遺したい場合、不備は致命傷になります。「遺された家族が困らない遺言書」を作るために、ぜひ一度専門家へご相談ください。
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