一般のお客様から相続サポートしている人まで幅広く役立つ相続に関する知識をわかりやすくご紹介しています。

【みらいえ相続通信2026年8月号】~Vol.48~

会員限定

佐藤 智春

相続登記の義務化から2年。
―「10万円以下の過料」より恐ろしい“税金のリスク”―

相続登記の義務化から約2年が経過しました。 法律上のペナルティとして注目されがちなのは「10万円以下の過料」 ですが、 税理士の視点から本当に注意したいのは、 登記や遺産分割協議の遅れによって生じる税務上のリスクです。実際に見落とされがちな“税金のリスク”がございますので、その点をご案内いたします。

ポイント①「登記は3年」 でも「税金は10か月」!
まず、相続登記の申請期限は3年以内ですが、相続税の申告・納税期限は原則10か月以内と、大幅に短く設定されています。「登記はまだ先で良い」と
油断していると、申告期限までに遺産分割協議が整わず、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例が使えないまま、いったん法定相続分で申告・納税せざるを得なくなる場合があるんです…!

ポイント②「相続人申告登記」は応急処置に過ぎません!
遺産分割協議がまとまらず、 すぐに相続登記の申請が難しい場合には「相続人申告登記」 という制度を使うことができます。ですが、あくまで登記申請義務を簡易に履行する応急的な制度であり、権利関係を確定させる本来の相続登記の代わりにはならず、税務上でも権利関係が確定したものとして扱われるわけではありません。

ポイント③新制度でも「未登記建物」 や「先代名義のままの不動産」 は漏れることがある!
また、2026年2月に始まった「所有不動産記録証明制度」は、被相続人名義の不動産を全国一括で確認できる便利な制度ですが、所有権登記済みの不動産のみが対象のため、未登記建物や先代名義のままの不動産は検索から漏れる可能性があります。不動産調査を行う際には、 所有不動産記録証明制度だけに依存せず、 固定資産税の課税明細書や名寄帳などもあわせて確認することが重要です。 確認が不十分なまま相続税申告をすると、 申告漏れを指摘されるリスクがあります。

ポイント④空き家の3,000万円特別控除を逃す可能性もある
さらに、被相続人の自宅を売却する際に使える「空き家の3,000万円特別控除」は、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までの売却が要件であり、相続登記や遺産分割協議が長引き、 売却や引渡しがこの期限に間に合わなくなると、この特例を使えなくなる可能性があります。

登記の期限だけでなく、税務面のスケジュールも見据え、早めに動くことが吉です。税務上の特例を最大限に活用し、余計な税負担や申告漏れを防ぐためにも、不動産の詳細確認や遺産分割協議は余裕を持って進めましょう。


みらいえ相続セミナーのご案内

セミナー枠に余裕がございます!応募は、0120-957-339までお願いいたします!

開催日時 セミナー内容 こんな方におすすめ
8/18(火)13時~ 【遺言書】相続のプロによる自筆証書遺言書き方セミナー 遺言書を残したいけど、書き方がわからない方
8/22(土)10時~13時
各回1時間
お好きな時間お選びください
【住宅・子育て・結婚】知らなきゃ損する!若手世代が使える3つの贈与特例セミナー お子様やお孫様へ贈与を
したい方

住宅購入・子育て・ご結婚の予定がある若手世代の方
8/25(火)14時~ 【終活コトハジメ】終活・片付けのプロを交えておしゃべりしましょう 終活を進めたいけど、何から手を付けたらいいかわからない方
9/1(火)13時半~ 【高額資産を持つ方】相続税対策の最新情報と節税ノウハウ。相続税・節税対策の最新動向について 最新の贈与手法を知りたい方、
賢く資産を守りたい方

先着8名様/事前予約制/お一人様につきご参加は2回まで/各回1時間程度
※1 諸般の事情により、やむを得ず日程を変更させていただく場合がございます。変更の際は、速やかにお知らせいたします。
※2 本セミナーご参加者様への駐車券発行・サービス券の提供はございません。


自筆証書遺言が見つかったものの、不備で手続きが進まなかった… そうならないために。

今回は、自筆証書遺言があっても手続きに苦労した事例と、その対策をご紹介します。

【事例】
お父様が亡くなり、自宅から手書きの「自筆証書遺言」が見つかりました。「子ども2人と孫4人に財産を遺す」という内容に一安心したご遺族でしたが、いざ名義変更の手続きへ向かうと、思わぬ壁にぶつかりました。

⚠️  自筆証書遺言の3つの不備

不備①地番や口座番号の記載漏れで「手続き拒否」
不動産の記載が「登記上の地番」ではなく「住所(住居表示)」だったため、土地が特定できず名義変更ができませんでした。預貯金も口座番号や支店名が抜けており、銀行で手続きを拒否されてしまったのです。

不備②「孫に農地」はNG? 法律の壁で遺言が無効に
遺言書では「誰に(相続させる/遺贈する)」という文言の使い分けが極めて重要です。また、農地は原則として農家ではないお孫さんへ譲ることができません。結果、遺言通りに登記できず、話し合い(遺産分割協議)で決め直すことになりました。

不備③最も望んでいた「お孫さんへの遺贈」がゼロに…
遺言書が使えないため、やむなく法定相続人(子ども2人)だけで遺産分割協議を行いました。お孫さんは法定相続人ではないため話し合いに参加できず、最終的にお孫さんへ財産を遺すことができなくなってしまいました。

【想いを確実に届けるための対策】
遺言書は「書いてあれば安心」というのもそうですが、「名義変更でそのまま使える正確さがあるか」というところも、遺された家族への大切な思いやりです。
◇財産の表記は正確に(不動産は登記事項証明書、口座は通帳の通りに記載)
◇「相続させる」「遺贈する」の文言を正しく使い分ける
◇専門家のアドバイスの下で公正証書遺言を作成する
特にお孫さんなど相続人以外に財産を遺したい場合、不備は致命傷になります。
「遺された家族が困らない遺言書」を作るために、ぜひ一度専門家へご相談ください。


 

会員限定の
記事一覧を見る

[監修]

佐藤 智春代表 税理士・行政書士

経歴:仙台大原簿記専門学校卒業後、宮城県で最年少税理士登録。20年以上の実務経験を持ち相続専門税理士として数多くの案件を手がける。(2025年相続税申告実績/184件) 相続専門税理士佐藤智春は税理士の日(2月23日)に産まれ、二次相続はもちろん、三次相続までサポートできます。多くの案件をこなしているからこそ三次相続まで見据えた遺産の分け方を提案しています。

相続の知識箱トップへ

どんな相続のお悩みも
ご相談ください

相続は、法律・税務・不動産と多岐にわたる複雑な問題が絡み合います。私たちのグループは「税理士法人」「行政書士法人」「相続専門不動産」の3つの専門機関が連携し相続に関するあらゆる悩みに対応します。

初回
無料

相続のご相談ならお気軽に

面談受付中

みらいえ相続グループホームページ