相続講座⑩ 相続税申告や相続手続きを放置したらどうなるの?

異業種から転職してきたモモです。
「相続税や相続手続をする会社に入ったんだー」と話をすると
必ず「相続って?」からスタートし、どんどん質問を受けます。

興味はある
自分に関係する?
聞いてはいけない話題?
誰に聞いて良いのかな?
そんな人がほとんどなんだろうなと実感しています。

そこで、このブログでは、
私が、友達や家族によく聞かれる「相続」についての質問を
弊社の相続専門家あべちゃん先生にわかりやすくご説明いただき、
「相続」の勉強をしていきたいと思います。

今まで相続税、相続手続きについて学んできましたが、
相続税の申告や手続きをしなかったらどうなるのでしょうか?
バレなければいいのでは?
面倒なのでそのままじゃダメなの?

教えてあべちゃんせんせーい!

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普段、お仕事や家事などで忙しい方にとって、
平日昼間に相続手続きを進めることは難しいかと思います。
そのため、どうしても相続手続きを放置してしまう方が多くいらっしゃいます。

しかし、相続手続きを放置すると、
大変なことがあります。
また、もちろん、バレます(笑)

相続手続きの中には、期限があるものもあり、
それを放置していると、いざ相続手続きを行う際に手続きが進まず、
ご自身にとって大きなマイナスになることがあります。

まずは、期限がある相続手続きの例
〇相続放棄の申述手続き
被相続人が亡くなったことと,
それにより自分が相続人となったことを知った日から3か月以内
〇亡くなった方の準確定申告
相続が発生した翌日から4か月以内
〇相続税申告
相続が発生した日の翌日から10か月以内

上記の相続手続きは、期限内に進める必要があります。
放置すると、罰則やペナルティー、延滞税が追加になる、
使える特例が使えなくなる(配偶者控除・小規模宅地の特例など)など、
大変リスクがあります!早急に進めましょう。

期限はないけれど、放置しているとトラブルの原因となる相続手続きの例
〇遺産分割協議
〇不動産の名義変更
〇動産の名義変更
上記の相続手続きは、期限はありませんが、
放置していると将来的に相続トラブルの種になる可能性があります。

例えば、不動産の名義変更手続きをしなかった場合
不動産の持ち主は「登記」によって公示されています。
不動産の持ち主が代わったとき「名義変更」は
現在法的な義務ではありません。
(※令和2年に不動産登記の義務化が国会で決まっています。
まだ具体的な施行は決まっていませんが、
いずれは義務化になります。)
前の名義人のまま登記を放置していても罰則はなく、
所有権移転登記に期限もありません。
そうなると、相続したときにわざわざ相続登記をしなくても、
不利益はないようにも思えます。
しかし、相続したときに不動産の名義変更をしないと、
以下のようなトラブルが起こります。

○再び相続が起こったときに混乱
ご自身が亡くなって再び相続が起こったとき、
登記をしていないと、相続人がネズミ算式に増えていき、
協議が整いづらくなり、より登記手続が複雑になります。

例えば祖父名義の不動産の名義変更をしていなかったとします。
ご自身が亡くなり相続人が相続した場合、
まず「土地が誰のものか」というところから調べないといけません。
相続人の名義にするためには、祖父名義のままですと、
祖父の現在の相続人から調べなければなりません。

また相続登記の資料についても、
役所で発行してもらう書類には保存期間があり、
何十年と放置していると書類の保存期間が満了になり、
発行が出来ない場合もあります。

このような場合、お子さん達が名義変更を諦めてしまい、
「名義がわからない不動産」として放置されてしまう結果になる事が多々あります。

弊社では、上記のような案件依頼があり、
依頼者の5代前の先祖(ペリー来航時代の方)からずっと名義変更がされておらず、
相続人調査を行った結果、
総勢180名の相続人が確定した例もあります。
ここまでくると、弁護士の先生と連携して対応していくことになりますが…

○あなたの知らない間に勝手に不動産の共有登記をされて、
相続人の見かけ上の「持分」に相当する土地の一部が売られてしまったり、
その部分に抵当権を設定されたりする恐れがある

上記のように期限がないものについても放置していると、
デメリットやリスクが発生してしまいます。
そのようなことにならないようにしっかりとした相続手続を行いましょう。

「期限内に手続きを進めることが難しい」
「自分だけで手続きを進めるのは難しい」
という方は、専門家にご相談いただき、
今後どのように進めればよいか、
または依頼できるものは依頼していただいた方が、
相続手続きはスムーズに進みます。

「面倒だから」「今はその余裕がないから」と放置していると、
将来相続トラブルが発生した時に、
「あの時、相続手続きを進めていればよかった」
と後悔することになるかもしれませんよ!

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あべちゃん先生ありがとうございます!
バレなければよいのではないか…
なんて都合のいいこと言っちゃダメですよね。

【まとめ】
○期限がある相続手続き例
相続放棄の申述手続き/亡くなった方の準確定申告/相続税申告
期限がすぎると罰則やペナルティー、延滞税が追加になるなど、リスクあり!!
○期限がない手続き例
不動産の名義変更/動産の名義変更/遺産分割協議
実際に相続する際に困ったり、予期しない事が起こることも。

きちんと申告や手続きはやらないといけないですね。
抜け漏れないように、あべちゃん先生に相談しなきゃ。

ところで、あべちゃん先生にお願いするとどのくらい費用がかかるのか??
そろそろ確認したいですね。

あべちゃん先生次回もよろしくおねがいします。
では次回も、初心者目線でお伝えしていきます。

[監修]佐藤 智春
【代表 税理士・行政書士】

経歴:仙台大原簿記専門学校卒業後、宮城県で最年少税理士登録。16年以上の実務経験を持ち相続専門税理士として数多くの案件を手がける。
(2023年相続税申告実績/179件)
税理士佐藤智春は税理士の日(2月23日)に産まれた40歳です(2024年現在)。若いからこそ、二次相続はもちろん、三次相続までサポートできます。多くの案件をこなしているからこそ三次相続まで見据えた遺産の分け方を提案しています。

担当:モモ

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